野口さんのご紹介
野口世津子(のぐち せつこ)さん
有限会社スープ代表。1999年に東京でバッファローレコードを創業、その後鎌倉に移り、現在は「シードペーパー(種入り再生紙)」の製造・販売を中心に活動。古紙を再生し、そこに花や草木の種を漉き込むことで「紙から花が咲く」循環型の素材を生み出している。山梨・身延町の和紙職人とともに、日本ならではの「花咲く和紙」を開発。環境教育や地域循環の取り組みにも力を入れ、小学校での紙漉きワークショップや企業とのSDGs連携プロジェクトも行っている。
🎙ラジオ『みんなのアカデミア』今回のあらすじ
今回の「みんなのアカデミア」のゲストは、有限会社スープ代表の野口世津子さん。彼女が手掛ける「シードペーパー」は、不要になった紙を回収し、そこに植物の種を漉き込むことで、土に埋めると芽が出るというユニークな再生紙です。名刺やカード、うちわなど、さまざまな形で活用され、企業のサステナブルな取り組みや個人の暮らしにも広がりを見せています。
もともとは海外のミュージシャンから届いた一枚のカードとの出会いがきっかけでした。それを日本で形にしたいと、和紙の産地である山梨・身延町の職人と協力し、「花咲く和紙」として開発。薄さや風合い、色の美しさなど、日本ならではの感性を大切にした製品が誕生しました。
さらに、古紙を企業や地域から集め、シードペーパーに再生する「越から花へ」プロジェクトも進行中。子どもたちへのワークショップでは、自分たちの手で紙を漉き、花を咲かせる体験を通して、ものづくりや環境への意識を育む取り組みも広がっています。
野口さんは「社会に大きなインパクトを与えようと意図したわけではない。ただ続けてきたことが人とつながり、広がっていった」と語ります。その言葉の通り、小さな種から未来へと受け継がれていく活動は、鎌倉らしい静かな力強さを感じさせます。
後半もお楽しみに!
野口さんのお話から、シードペーパーがただの紙ではなく、人の心や地域をつなぐ“種”そのものだと感じられました。小学校でのワークショップや企業との協働など、鎌倉から広がる取り組みの奥には、偶然の出会いや野口さん自身の原点が息づいています。
さて、後半ではさらに一歩踏み込んで、野口さんのライフストーリーに迫ります。かつて鎌倉で音楽レーベルを手がけていた日々や、一枚のクリスマスカードがもたらした大きな転機、そして福祉施設とのご縁がどのように「花咲く和紙」につながっていったのか。さらに、これからの展望や鎌倉で改めて学びたいことなどもお聞きしています。
紙から花が咲くように、野口さんの物語もまた思いがけない広がりを見せていきます。ぜひ後編もお楽しみに。
「みんなのアカデミア ~radio campus, sharing your story」
放送概要
放送局:鎌倉エフエム放送(82.8 MHz)
放送日時:毎週土曜日 14:00~14:30(第5週は休止)
ネット配信:JCBAインターネットサイマルラジオ
番組コンセプト
“ローカル コミュニティ・学び・未来”を軸に、多彩なゲストを迎え、2週にわたって深く語り合うトーク番組です。例えば、既に馴染んだ「SDGs」という言葉が浸透する前から、鎌倉には持続可能な社会を目指し、先駆的な活動を続ける方々がいらっしゃいます。そんな一人ひとりのストーリーが、リスナーに新たな「気づき」や「ひらめき」を届けます。この土地に根付いた風土を感じながら、午後のひとときを学び舎としてご一緒しませんか?

番組タイトル「みんなのアカデミア」は、終戦直後に開校し、4年半の歴史を刻んだ「鎌倉アカデミア」へのオマージュです。
ナビゲーター紹介
中溪 裕子(なかたに ゆうこ)
- 鎌倉生まれ。大学卒業後、ソニー株式会社にて広報・映像制作、エンターテインメントロボット「AIBO」のプロモーションを日本・米国にて担当。
- 現在はジャンルを越えたKOHO(広報+後方)支援および哲学・社会学分野のライターとして活動。
- 2012年より鎌倉エフエムのパーソナリティーを務め、「みんなのアカデミア」の案内役として活躍中。
番組へのご意見、ご感想をお待ちしています。
e-mail: msg@kamakurafm.co.jp
聴き方
- ラジオで聴く:82.8 MHz(鎌倉市、藤沢市、茅ヶ崎市、逗子市、葉山町、横浜市の一部など広域で聴取可能)
- インターネットで聴く:「今すぐ聴く!」ボタンから鎌倉エフエムにアクセス
- 放送日時:毎週土曜日 14:00~14:30(第5週は休止)

「みんなのアカデミア」は、“ローカル コミュニティ・学び・未来”をテーマに、中溪裕子さんが発信する鎌倉エフエムのラジオ番組です。多彩なゲストを迎え、2週にわたって深く語り合い、持続可能な社会を先駆けて実践してきた人々のストーリーを紹介します。一人一人のお話が、聴く人に新たな気づきやひらめきをもたらし、日常を見つめ直すきっかけとなるでしょう。番組名は戦後の文化教育拠点「鎌倉アカデミア」へのオマージュ。鎌倉の風土を感じながら、午後のひとときを学び舎としてご一緒しませんか?
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