鎌倉・材木座の自治会「東水会」で会長を務める菅野哲央さんは、会社員として培った“仮説思考”と“高速PDCA”を武器に、地域課題にユニークかつ実践的に取り組む異色のリーダーです。空き家、防災、ご近所づきあいまで、多岐にわたるテーマを「実験と改善のフィールド」として捉えるその視点は、これからのまちづくりに必要な新たな視点を気づかせてくれます。本コラムでは、そんな菅野さんの視点で地域の日常を綴る「東水会ジャーナル」をご紹介していきます。
オーバーツーリズムは健全な観光業を育てる成長痛?
今朝のタウンニュースに以下の記事がありました。既に一般の新聞でも地域版などで報じられていましたが、タウンニュースには大きく出ているので、より関心をひかれました。
「原付自転車ご当地プレート 来年1月末で一時停止 観光公害に配慮」ということで、絵柄のモチーフになっている鎌倉高校前のオーバーツーリズムを(意図せずに)あおる結果になっているのではないか、という配慮からとか。
その気持ちはよく理解しますが、私としては「むしろ、このプレートの注目度を活かして、オーバーツーリズム防止への理解を広く醸成していく方へ持っていくのが効果的ではないか」と考えています。
オーバーツーリズムの解決策は、観光業を健全な形で育てていく「成長痛(Growing Pain)」ではないでしょうか? ご当地プレートが観光客の目に留まり、鎌倉高校前にたくさんの方々が押し寄せたこと自体は困ったことですが、その解決策は「目立たないようにする」ことではなく、「目立ったことを利用して(逆手にとって)問題の認知度を高めると同時に本質的な解決策を鎌倉市と住民だけではなく、観光客にもしっかり理解してもらうことではないでしょうか。
今の絵柄に少し工夫を凝らして、「この美しい景色をいつまでも、多くの人々に」というようなメッセージを入れるなどして、「素晴らしい場所がある。でも、来る方々にもちゃんとマナーを守ってくれないと、サステナブルではない。地元の人のためにも未来の観光客のためにも、ご協力をお願いします」ということを、むしろ積極的に発信していくべきではないでしょうか?
折しも、今日のタウンニュースの裏面には、「鎌倉の年賀状販売枚数は(全国的な減少傾向に反して)ここ数年間増加傾向にある」という記事もあります。記事には「インバウンドによる年賀状購入も増加を後押ししている」とありますので、鎌高前の景色に上記のような工夫をした絵柄を入れた年賀状を作ったらよいのではないですかね? そして、市民みんなで市外・県外の知り合いに送るぐらいやったら、結構インパクトがありませんかね? 鎌倉市と郵便局のコラボで、以下のような感じでしょうか?

◆鎌倉市役所のページより
◆鎌倉は「年賀状離れ」知らず 販売枚数異例の増加続く | 鎌倉 | タウンニュース
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東水会 自治会長
菅野 哲央
#年賀状#インバウンド#オーバーツーリズム#鎌倉#観光公害#成長痛
「仮説とPDCAでまちを変える」――鎌倉・東水会 菅野哲央さんの挑戦
材木座の11の自治会のひとつ、「東水会(とうすいかい)」。
その名の通り、水道路交差点の東側に位置する地域コミュニティです。
この東水会の会長を6年務めるのが、菅野哲央さん。
“仮説オタク”と自称する彼のアプローチは、ビジネスの世界で培った「仮説思考」と「高速PDCAサイクル」を地域に持ち込むという、異色かつ画期的なスタイルです。
🔍 地域の課題に「仮説」で挑む
例えば、クリーンステーションの移設、不法投棄、庭木の管理、空き家の増加といった地域課題。
これらに対し、単なる感情論や前例主義ではなく、「なぜそうなるのか?」を仮説で見極め、最適解を模索します。
「仮説とPDCAで問題が少しずつ解けていくのが面白い。これが僕のモティベーション」と語る菅野さん。
🌊 広がる視野、深まる視点
材木座全体では、津波時の避難体制や団塊ジュニア世代のまちづくり参加を視野に入れ、市レベルでは空き家を福祉や世代交流に活かす構想も。
なんと、観光客2,000万人が押し寄せる鎌倉の「観光と防災」の両立にまで視野を広げています。
🌀 地域運営に「楽しさ」を
地域活動を“義務”や“おつきあい”ではなく、「自分の仮説が通用するかを試せるフィールド」として楽しむ。
そんな柔軟で前向きな姿勢が、少しずつ地域の空気を変えていきます。
🔄 「仮説×高速PDCA」で、地域の未来をアップデート中
現在、次の会長候補を模索しつつ、「FIREを夢見つつ先にRetireが来そう」と笑う菅野さん。
でも、その笑顔の裏にあるのは、「地域に必要なことを、自分のやり方でしっかり回していく」という覚悟と信念です。
📣 これからも、菅野さんの東水会ジャーナルから、まちづくりのリアルと創意工夫をお届けしていきます。
地域の未来を一緒に考えるヒントに、ぜひご注目ください!
鎌倉・材木座にある自治会「東水会」は、水道路交差点の東側に位置し、海と歴史の風情を感じられる地域です。会長の菅野哲夫さんは、自らを“仮説オタク”と称し、会社員時代に培った「仮説思考」と「高速PDCA」を地域運営に活用。「東水会ジャーナル」として、空き家、防災、世代交流など、地域課題への挑戦をブログで綴っています。地域を楽しみながらアップデートする、新しいまちづくりの姿がここにあります。



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