みんなのアカデミア 〜ほりはるさん〜《後編》

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目次

ゲストプロフィール

ほりはる(イラストレーター/アーティスト)
鎌倉在住。2020年ごろから本格的に創作を始め、日々の出来事や食卓、街の空気を“絵日記”として綴ることから歩みを重ねる。朝の2時間を自分に充て、約2年半描き続けた経験が現在の表現の礎に。線の揺らぎや余白を大切にし、「言葉と心のあいだ」に宿る気配をそっとすくい上げるタッチが持ち味。SNSでの発表を機に仕事の依頼が広がり、展示や企業案件へ活動を展開。最新の個展では、創作の道のりを「仕事以前/仕事の扉/仕事以上」の三部構成で振り返り、絵を“人と人が自然につながる小窓”として位置づけている。今後は、安心して声を聴き合える“場づくり”やワークショップにも意欲を持つ。

後編のあらすじ

 後編では、ほりはるさんがここに至るまでの道のりを丁寧にたどりました。鍵となったのは“怖い”という感情。何かに脅かされる恐怖ではなく、心に布がかかったように自分の望みを隠してしまう感覚――その布に一枚ずつ触れ、めくっていくように、日々の絵日記に向き合い続けたと言います。

 最初は「今日食べたもの」「図書館で借りた本」といった小さな出来事を描くことから。描くために外へ出れば器選びも楽しくなり、鎌倉の喫茶店や飲食店の空気にふれては、その場の表現を絵と言葉に留める。鎌倉のやわらかな風土が、背中をそっと押してくれた――そんな実感が語られました。
やがて、鍵をかけていたSNSを解き、作品を一歩外へ。絵は人から人へ渡り、依頼や展示へと自然に広がっていきます。見返すと、はじめのノートには震える線や小さな文字、そして「怖いけど楽しい」という言葉。自分に気づき続けた熱が、確かに刻まれているのだと話します。

 さらに、いま学びたいテーマとして挙げたのは「言葉と心の距離」。速さや分かりやすさが求められる社会で、言葉からこぼれ落ちる“心”をどう受け止めるか――互いの声を安心して聴き合える学びの場があったら、と。絵は人と人をつなぐ“小窓”であり、展示やワークショップを通じて、自然な会話や気づきが生まれる“場”へと落とし込みたい。最新の個展では、自己回復の時期「仕事以前」、迷いと学びの「仕事の扉」、関わる人々との共創へ踏み出す「仕事以上」を通して、線の奥にある気づきと出会いの物語がそっと示されました。

ここから始まる

怖さの向こう側には、たぶん“望み”が待っています。 ほりはるさんの鎌倉の潮風のように飾らない語り口は、聴く人の胸の内に小さな余白をつくってくれる気がします。聴き終える頃には、私たちの日常にも一枚の“絵日記”を開いてみたくなる――そんな余韻が残る時間でした。 また次回お楽しみに

「みんなのアカデミア ~radio campus, sharing your story」

放送概要

放送局:鎌倉エフエム放送(82.8 MHz)
放送日時:毎週土曜日 14:00~14:30(第5週は休止)
ネット配信JCBAインターネットサイマルラジオ

番組コンセプト

“ローカル コミュニティ・学び・未来”を軸に、多彩なゲストを迎え、2週にわたって深く語り合うトーク番組です。例えば、既に馴染んだ「SDGs」という言葉が浸透する前から、鎌倉には持続可能な社会を目指し、先駆的な活動を続ける方々がいらっしゃいます。そんな一人ひとりのストーリーが、リスナーに新たな「気づき」や「ひらめき」を届けます。この土地に根付いた風土を感じながら、午後のひとときを学び舎としてご一緒しませんか?

みんなのアカデミア

番組タイトル「みんなのアカデミア」は、終戦直後に開校し、4年半の歴史を刻んだ「鎌倉アカデミア」へのオマージュです。

ナビゲーター紹介

中溪 裕子(なかたに ゆうこ)

  • 鎌倉生まれ。大学卒業後、ソニー株式会社にて広報・映像制作、エンターテインメントロボット「AIBO」のプロモーションを日本・米国にて担当。
  • 現在はジャンルを越えたKOHO(広報+後方)支援および哲学・社会学分野のライターとして活動。
  • 2012年より鎌倉エフエムのパーソナリティーを務め、「みんなのアカデミア」の案内役として活躍中。

番組へのご意見、ご感想をお待ちしています。
e-mail:  msg@kamakurafm.co.jp

聴き方

  • ラジオで聴く:82.8 MHz(鎌倉市、藤沢市、茅ヶ崎市、逗子市、葉山町、横浜市の一部など広域で聴取可能)
  • インターネットで聴く:「今すぐ聴く!」ボタンから鎌倉エフエムにアクセス
  • 放送日時:毎週土曜日 14:00~14:30(第5週は休止)

今すぐ聴く!

鎌倉エフエム みんなのアカデミア

「みんなのアカデミア」は、“ローカル コミュニティ・学び・未来”をテーマに、中溪裕子さんが発信する鎌倉エフエムのラジオ番組です。多彩なゲストを迎え、2週にわたって深く語り合い、持続可能な社会を先駆けて実践してきた人々のストーリーを紹介します。一人一人のお話が、聴く人に新たな気づきやひらめきをもたらし、日常を見つめ直すきっかけとなるでしょう。番組名は戦後の文化教育拠点「鎌倉アカデミア」へのオマージュ。鎌倉の風土を感じながら、午後のひとときを学び舎としてご一緒しませんか?

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この記事を書いた人

こんにちは、上岡洋一郎です。
鎌倉生まれ育ちの36歳、ハウスメーカー営業、不動産投資会社を経て、不動産屋さんをやっています。不動産を通してこの地域がもっとワクワクできないか、いつも模索しています。

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