みんなのアカデミア〜浅野萌さん後編〜

こちらからラジオが聴けます

「みんなのアカデミア」後編

― 無名哲学・浅野萌さんの歩んできた道と、広がる哲学対話の可能性

鎌倉エフエムで放送中の「みんなのアカデミア」は、ローカルコミュニティ・学び・未来をキーワードに、多彩なゲストを招き、そのストーリーを共有する番組です。案内役の中溪裕子さんがゲストの思いを丁寧に紡ぎ、リスナーに気づきとひらめきを届けています。

前編では、哲学対話とは何か、そして浅野さんが展開する「無名哲学」の活動について語っていただきました。すぐに答えが出ない問いを大切にし、結論よりも考える過程を重んじること。その場に集まった人々が安心して疑問を差し出し、共に考える時間の価値が語られました。

プロフィール

浅野萌（あさの・もえ）さん
鎌倉を拠点に活動する哲学対話ファシリテーター。「無名哲学」という屋号でワークショップを開催し、「人はみな無名の哲学者である」という言葉を信条に、日常の小さな疑問を大切にできる場をつくっている。哲学科を卒業後は会社員として働いたが、疑問を素直に語れない環境に違和感を覚え退職。その後、哲学の道に戻り、鎌倉や逗子、北鎌倉などで活動を広げている。

ラジオ後編の内容

後編では、浅野さんが哲学の道に至ったライフストーリーが語られました。大学時代、同級生や先生たちと「分からない」を素直に口に出せる環境に救われた経験。その後、会社員として働く中で、疑問を口にできない苦しさを味わい、再び哲学の世界へと戻る決意をしたこと。こうした経験が、「無名哲学」の原点になっているといいます。

さらに、鎌倉での学びについて「このまちの人々は暮らしを楽しみ、新しい挑戦を臆せず受け入れる方が多い。その姿勢や楽しむコツを学びたい」と話しました。

活動の中で生まれたワークショップ「名前のない哲学」「つながる哲学対話」「問いの月」では、日常やアートを手がかりに哲学的な問いを自然に楽しめる場をつくっています。哲学という言葉に構えず、誰もが参加できる入口を広げたい――そんな工夫も紹介されました。

今後は鎌倉の外にも活動を広げ、他分野とのコラボレーションにも挑戦したいとのこと。例えば商品紹介の場に哲学対話を取り入れるなど、これまでにない形のコミュニケーションを模索しています。

最後に浅野さんは「人はみな無名の哲学者である」という言葉を改めて届け、日々の暮らしの中で湧いた疑問を楽しんでほしいとリスナーにメッセージを送りました。

次回もお楽しみに

哲学を「特別な学問」ではなく「誰にでもある日常の問い」として語る浅野さん。その姿勢に、鎌倉という土地が持つ“暮らしから学ぶ知恵”が重なって見えました。小さな疑問を大切にすることが、私たちの暮らしや人とのつながりをより豊かにしてくれるのかもしれません。

次回のゲストはどんなお話を聞かせてくれるのでしょうか。どうぞお楽しみに！

「みんなのアカデミア ～radio campus, sharing your story」

放送概要

放送局：鎌倉エフエム放送（82.8 MHz）
放送日時：毎週土曜日 14:00～14:30（第5週は休止）
ネット配信：JCBAインターネットサイマルラジオ

番組コンセプト

“ローカル コミュニティ・学び・未来”を軸に、多彩なゲストを迎え、2週にわたって深く語り合うトーク番組です。例えば、既に馴染んだ「SDGs」という言葉が浸透する前から、鎌倉には持続可能な社会を目指し、先駆的な活動を続ける方々がいらっしゃいます。そんな一人ひとりのストーリーが、リスナーに新たな「気づき」や「ひらめき」を届けます。この土地に根付いた風土を感じながら、午後のひとときを学び舎としてご一緒しませんか？

みんなのアカデミア

番組タイトル「みんなのアカデミア」は、終戦直後に開校し、4年半の歴史を刻んだ「鎌倉アカデミア」へのオマージュです。

ナビゲーター紹介

中溪 裕子（なかたに ゆうこ）

• 鎌倉生まれ。大学卒業後、ソニー株式会社にて広報・映像制作、エンターテインメントロボット「AIBO」のプロモーションを日本・米国にて担当。
• 現在はジャンルを越えたKOHO（広報＋後方）支援および哲学・社会学分野のライターとして活動。
• 2012年より鎌倉エフエムのパーソナリティーを務め、「みんなのアカデミア」の案内役として活躍中。

番組へのご意見、ご感想をお待ちしています。
e-mail:  msg@kamakurafm.co.jp

聴き方

• ラジオで聴く：82.8 MHz（鎌倉市、藤沢市、茅ヶ崎市、逗子市、葉山町、横浜市の一部など広域で聴取可能）
• インターネットで聴く：「今すぐ聴く！」ボタンから鎌倉エフエムにアクセス
• 放送日時：毎週土曜日 14:00～14:30（第5週は休止）

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