「街に、信頼できる誰かがいる」
― 鎌倉から広がる新しいつながりの場、「NIHO kamakura」に学ぶ
たとえば、子どもを5分だけ見てくれる誰か。
たとえば、ふと話を聞いてくれる誰か。
それだけで、日々がちょっと安心になる──
そんな”つながりの種”を街に蒔いているのが、鎌倉・二階堂にある「NIHO kamakura」です。
ここはシェアオフィスでもコワーキングでもなく、「人と人が緩やかに出会い、助け合える関係性を育むリビング」。その発想と実践に、今、全国から注目が集まりはじめています。
今回の動画では、運営者である高浜雅也さんへのインタビューを通して、「街の仕組み屋さん」を目指す彼の想い、場づくりの葛藤、そしてテクノロジーと人間性の交差点を探る対話が展開されます。
「地域で人とつながるって、実はすごく難しい。でも、そこにこそ次の希望があるんです」
ぜひ、今の時代に必要な“暮らしの知恵とヒント”を探しに、動画をのぞいてみてください。
登場人物紹介
高浜 拓也(たかはま・たくや)さん
鎌倉市御成町のシェアリビング「NIHO kamakura」代表。
企業でのUXデザインや地域プロジェクトの経験を経て、2023年より鎌倉に拠点を構え「人と人が信頼し合える仕組み」をまちに育てることをテーマに活動中。パナソニックグループの知見も活かしながら、個人と企業、地域と技術の橋渡しを行う“街の仕組み屋さん”として日々奮闘中。
トークのポイント|場の価値を問い直す:レンタルスペースを超えて
動画冒頭では、NIHO kamakuraの運営にまつわる葛藤が語られます。
- 売上を伸ばすために貸し切りにしすぎると「ただのレンタルスペース」になってしまう
- 一方で誰でも使えるようにすると、持続可能性が揺らぐ
- 大切にしているのは、「人が出会い、信頼が生まれる」こと
- そのためのちょうどよい仕組みを模索している真っ最中
特に印象的だったのは、「この場に来なくても所属していることに意味を感じてもらえるようにしたい」という言葉。たとえ空間にいなくても、人や情報の“流れ”にアクセスできる設計を目指しているそうです。
テクノロジーは“人間性”を支える道具に
「テクノロジーは、人間らしさを取り戻すために使える」。
高浜さんは、日々の運営のなかで、身近なIT相談が寄せられることが多いと言います。
- 大企業では“ユーザーの声”が遠くなりがちだが、NIHOでは直接話せる
- 地域のリアルなニーズと、企業が持つ技術とをつなぐ「翻訳者」のような役割
- パナソニックグループの技術者の力も借りながら、「人に優しい技術活用」を模索している
“Back to Humanity(人間性に帰る)”をコンセプトにしたテクノロジーの話も必聴。目覚まし時計ではなく、光で目が覚めるような暮らし――そんな未来の片鱗がここにあります。
地域共助と「街の自己実現」というビジョン
動画後半では、「地域共助」や「街の自己実現」といった深いテーマにも言及されます。
- オンラインでは世界とつながれるが、同じ街の仲間は見つかりにくい
- 地域で助け合える関係を育むためには、まず“安心して喋れる場”が必要
- 「知らない人をいきなり信頼することはできない。だから、場が必要なんです」
高浜さんが描くのは、単なるイベントや交流ではなく、「人が安心して力を出せる、地域の土壌」。
引っ越しても、旅に来ても、街に友達ができる――そんな未来に向けて、NIHO kamakuraは静かに種を蒔いています。
まとめ|誰かと“つながる”ことは、きっと生きる力になる
高浜さんの語りには、熱意と同時に、深い静けさがあります。
大きな資本も、派手な仕掛けもないけれど、
人が人を信じられるようになる。
自分の街を、誰かと一緒に育てていける。
そんなあたりまえのようで難しいことを、丁寧に積み重ねる姿に、私たちは学ばされます。
「開拓者であり続けたい。それが僕のライフワークです」
“場をひらく人”のまなざしと実践に、あなたも耳を傾けてみませんか?
未来の暮らしは、こうした対話から生まれるのかもしれません。
ここからつながる
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