街のリビングから、学びとつながりを紡ぐ場所へ
―「みんなのアカデミア」ゲスト・高浜拓也さんインタビュー(前編)―
鎌倉エフエム(82.8MHz)で放送中の「みんなのアカデミア 〜radio campus, sharing your story〜」。
この番組では、“ローカルコミュニティ” “学び” “未来”をテーマに、毎月2週にわたり地域で活動するゲストを招き、そのストーリーを通して新たな視点や発見をリスナーと共有している。
今回のゲストは、「駅から二歩」でふらりと立ち寄れる“街のリビング”「NIHO kamakura」を運営する 高浜拓也さん。パナソニック株式会社に所属しながら、新規事業として地域に開かれた場所づくりを実践している。
居場所としての「街のリビング」
NIHO kamakuraは、鎌倉駅西口・御成町にあるシェアスペース。“街のリビング”というコンセプトを掲げるこの場所には、日常的に多様な人が訪れる。
ドロップイン利用や会員制を通じて、
- 作業や打ち合わせに集中する人
- 子ども連れで訪れる保護者
- キッチンを使って小さな“まかない”を囲む人たち
それぞれが自分のペースで過ごす姿が見られる。
特に印象的なのは、“昼寝をしていい”という空気感。誰もが肩肘張らず、自分のままで過ごせる場を目指して設えられている。
多様な活用と広がり
利用時間は朝7時から夜24時まで。柔軟な時間設定とともに、以下のようなユニークな活用が広がっている。
- お子さんの宿題や読書の見守り
- クラフトや手作業に集中する“ながら利用”
- “ごはん会”を通じた緩やかなコミュニティづくり
カフェでは難しい長時間の滞在や、生活の延長のような居場所として、リピーターも多いという。
運営に込めた想い:「その人として、そこに居られる」
高浜さんが大切にしている哲学は、「人として人をみる」こと。
肩書や所属ではなく、“その人自身”が居られる場をつくること。
すごい実績がなくても、語るべき何かがなくても、ここにいていい――そんな感覚がNIHO kamakuraには宿っている。
「暮らしの工場」があったなら
番組の終盤で問われた「鎌倉で学びたいことは?」という質問に対して、高浜さんはこう語った。
「“暮らしの工場”のような学びの場があったらいい。
押し入れの整え方とか、2人暮らしの部屋づくりとか。
暮らしにまつわる実践的な知恵を、相談したり教え合える場が、これからの地域には必要だと思う。」
生活そのものをより良くするための“学びの場”。そのヒントが、NIHO kamakuraの活動には詰まっている。
次回は【後編】として、高浜さんの原体験や旅、そして鎌倉での実践に至るストーリーをより深く紹介する。
地域とつながる生き方のヒントを、どうぞお楽しみに。
「みんなのアカデミア ~radio campus, sharing your story」
放送概要
放送局:鎌倉エフエム放送(82.8 MHz)
放送日時:毎週土曜日 14:00~14:30(第5週は休止)
ネット配信:JCBAインターネットサイマルラジオ
番組コンセプト
“ローカル コミュニティ・学び・未来”を軸に、多彩なゲストを迎え、2週にわたって深く語り合うトーク番組です。例えば、既に馴染んだ「SDGs」という言葉が浸透する前から、鎌倉には持続可能な社会を目指し、先駆的な活動を続ける方々がいらっしゃいます。そんな一人ひとりのストーリーが、リスナーに新たな「気づき」や「ひらめき」を届けます。この土地に根付いた風土を感じながら、午後のひとときを学び舎としてご一緒しませんか?

番組タイトル「みんなのアカデミア」は、終戦直後に開校し、4年半の歴史を刻んだ「鎌倉アカデミア」へのオマージュです。
ナビゲーター紹介
中溪 裕子(なかたに ゆうこ)
- 鎌倉生まれ。大学卒業後、ソニー株式会社にて広報・映像制作、エンターテインメントロボット「AIBO」のプロモーションを日本・米国にて担当。
- 現在はジャンルを越えたKOHO(広報+後方)支援および哲学・社会学分野のライターとして活動。
- 2012年より鎌倉エフエムのパーソナリティーを務め、「みんなのアカデミア」の案内役として活躍中。
番組へのご意見、ご感想をお待ちしています。
e-mail: msg@kamakurafm.co.jp
聴き方
- ラジオで聴く:82.8 MHz(鎌倉市、藤沢市、茅ヶ崎市、逗子市、葉山町、横浜市の一部など広域で聴取可能)
- インターネットで聴く:「今すぐ聴く!」ボタンから鎌倉エフエムにアクセス
- 放送日時:毎週土曜日 14:00~14:30(第5週は休止)

「みんなのアカデミア」は、“ローカル コミュニティ・学び・未来”をテーマに、中溪裕子さんが発信する鎌倉エフエムのラジオ番組です。多彩なゲストを迎え、2週にわたって深く語り合い、持続可能な社会を先駆けて実践してきた人々のストーリーを紹介します。一人一人のお話が、聴く人に新たな気づきやひらめきをもたらし、日常を見つめ直すきっかけとなるでしょう。番組名は戦後の文化教育拠点「鎌倉アカデミア」へのオマージュ。鎌倉の風土を感じながら、午後のひとときを学び舎としてご一緒しませんか?


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