目次
📖 P2–3:特集「多様な学びのカタチ」
- 学習者中心の学びを大切に、多様な学び場が増加。
- 教室に入れない子のための「校内フリースペース」を整備中。
- 教育支援教室ひだまり:不登校の児童生徒向け、少人数・柔軟なカリキュラム。
- 由比ガ浜中学校:文科省指定の「学びの多様化学校」、独自教科「ULTLA」で探究学習を実施。
- 教育センター相談室やメンタルフレンドの支援も紹介。
もうすぐ2学期。
あなたのすぐ身近にも学校生活に悩むお子さんがいるかもしれません。そんな中、市内小・中学校に、教室以外で過ごせる場所「校内フリースペース」を置く取り組みが進んでいます。また、今春、新しい学びの場「由比ガ浜中学校」が開校しました。今、なぜ、こうした多様な学びの場が増えているのでしょうか。子どもたちの状況はさまざまです。学校での生活・学習に不安や葛藤を抱え懸命にもがきながら自分の居場所や答えを探している、そんな子どもたち一人ひとりに心を寄せ自分に合ったペースで学び、自分らしく、毎日笑顔で過ごせるようにー「学習者中心の学び」を大切にする多様な学びのカタチをご紹介します。
学びみらい課 電話:61-3826
詳細は2・3面へ
🏫 P4–5:子育て・学びの支援施策
- 学校内・外での多様な居場所づくりや、地域と連携した学びの支援。
- 校内フリースペース整備状況の具体的な学校名リスト。
- 学校生活に不安を抱える子どもへの段階的支援の大切さを強調。
鎌倉市の多様な学びを支える取り組み 〜すべての子どもが自分らしく学べるために〜
教育大綱が描く未来
鎌倉市教育大綱では、「“炭火”のごとく誰もが学びの火を灯し続け、生涯にわたり心豊かに生きられるまち鎌倉」をビジョンとして掲げています。市は一人ひとりの学びを尊重し、安心して学び続けられる環境づくりを進めています。これを実現する中核となっているのが「多様な学びの場」の整備です。
子どもたちの「とまりぎ」 校内フリースペース
学校までは来られても、教室に入ることが難しい子どもたちのために、市内の小中学校で「校内フリースペース」の整備が進んでいます。ここは、学習支援員「まなびばサポーター」が常駐し、教諭や担任と連携して子どもたちが安心できる居場所となるよう支援する場所です。
第一小・七里ガ浜小・玉縄小・第一中・御成中など、既に多くの学校で整備が完了しており、今後さらに整備が広がる予定です。「全ての子どもに開かれた場所」として休み時間に訪れる児童も多く、教室との橋渡し役を果たしています。
少人数・個別対応の「教育支援教室ひだまり」
不登校の小・中学生を対象にした「ひだまり」は、大船駅から徒歩5分の位置にある、教育委員会が運営する少人数教室です。9時から15時まで、自分のペースに合わせて登校でき、個別学習や実験、運動、調理実習、校外学習など多彩な体験活動を通じて、自分の力を発揮できる場となっています。
週1回から毎日まで登校ペースは自由。在籍校とも連携しながらきめ細かなサポートを提供しています。
「自分らしく学び、自分らしく成長」鎌倉市立由比ガ浜中学校
2025年4月に開校した由比ガ浜中学校(由比中)は、文部科学省指定の「学びの多様化学校」として、不登校経験のある生徒に配慮した教育課程を提供する少人数制の公立中学校です。
特徴は、自分の興味関心に基づく探究活動「ULTLA(ウルトラ)」の導入。生徒は「MY探究」「You&I探検」「EARTHプロジェクト」などを通じて、好きなことに徹底的に取り組み、教科横断的な学びを実現します。
朝はゆとりある登校時間。20分の個別学習から始まり、iPadを活用した学び直し、学習状況や心理状態に応じた柔軟な授業スタイルが特徴です。「先生」ではなく「スタッフ」と呼び合い、学習者中心の環境が整備されています。
相談・支援も充実
教育センター相談室:不登校や発達・進路に関する悩みに応じ、匿名・秘密厳守で相談可。
メンタルフレンド派遣:子どもの話し相手・遊び相手となる大学生等を派遣。
各種イベント:保護者懇談会(9月24日)、不登校相談会(10月13日)、講演会(11月28日)なども予定。
かまくらULTLAプログラム
学校に通うことがつらいと感じている市内の小学4年生〜中学生を対象に、毎年「海のプログラム」「森のプログラム」を開催。自然や地域の力を借りて、自由な探究活動を体験する機会を提供しています。
おわりに
鎌倉市の教育は、「すべての子どもが自分らしく学べる」ことを何より大切にしています。不登校という言葉にとらわれず、多様な学びを肯定し、共に育ち合えるまちへ。
詳細・問い合わせ:
学びみらい課:0467-61-3826
教育センター相談室:0467-61-3809 / 0467-24-3495
鎌倉市HP「多様な学びの場づくりについて」も参照
🧸 P6–7:子育て支援・相談情報
- 子育て支援センターや教育センター相談室の連絡先や支援内容を掲載。
- 不登校・発達相談・進路相談など、様々な窓口を紹介。
- 「保護者懇談会」「相談会」「講演会」などのイベント予定も。
🏥 P8:医療・健康・高齢者支援
- 高齢者向けインフルエンザ・コロナワクチンの無料接種案内。
- 後期高齢者歯科健診・福寿カードの利用特典など。
- 災害時の医療体制と避難行動の確認ポイント。
🎨 P9:文化・芸術の秋のイベント
- 「東アジア文化都市2025鎌倉」関連事業として、展覧会・音楽会など多数紹介。
- 鎌倉国宝館・鏑木清方記念美術館・川喜多映画記念館などで開催中の展示情報。
東アジア文化都市2025 鎌倉市の歩み 〜こどもたちの文化交流と未来へのバトン〜
中学生が海外で文化芸術交流
鎌倉市の中学生がこの夏、中国・湖州市および韓国・安城市を訪れ、現地の子どもたちと文化芸術を通じた交流を深めました。訪問先は、東アジア文化都市として連携する中国・湖州市、マカオ特別行政区、韓国・安城市の計3都市。国境と言葉の壁を超え、子どもたちがともに学び、感じた旅となりました。
湖州市:筆文化と養蚕の世界へ(8月4日〜7日)
世界遺産の養蚕文化と魚の養殖システムを見学。中国伝統の筆「湖筆」の制作体験では、一つひとつが手作業で作られていることに驚く声も。4都市の子どもたちで1字ずつ書いた「友誼長存(友情が長く続きますよう)」という書は、交流の象徴に。
安城市:昔遊びと民謡で心を通わせる(8月7日〜10日)
日本・中国・韓国の子どもたちが混成チームで活動。韓国の昔遊びや木工・民謡体験などを通じて、言語が異なっても気持ちは通じ合えることを実感。「もっと話せるようにお互いの言葉を学びたい」との声も。
被災地への想いをつなぐ「能登えんそく」
本来であれば2024年に文化都市に選ばれていた石川県。地震の影響で実施が叶わなかった中、鎌倉市の小学生が能登を訪れ、被災地の現状を記録し、思いを受け継ぎました。記録はnoteで公開中。
鎌倉市での関連イベント
鎌倉市内でも文化イベントが続々開催予定!
祭ばやし大会
日程:9月14日(日)11:00〜14:00
場所:鶴岡八幡宮
問合せ:文化財課(TEL:0467-61-3857)
湘南子ども祭ばやしフェスティバル
日程:9月20日(土)10:00〜13:00
場所:大船観音寺
参拝料:必要
問合せ:実行委員会(TEL:0467-67-7212)
鎌倉平和祭り
日程:9月21日(日)10:00〜15:00
場所:月華鎌倉
問合せ:実行委員会(TEL:0467-39-5913)
オクトーバーフェスト鎌倉
日程:10月4日(土)10:00〜18:00・5日(日)9:00〜17:30
場所:市役所前広場
問合せ:鎌倉商工会議所青年部(TEL:0467-23-2563)
市民のための各種相談窓口(2025年9月)
鎌倉市では就職、教育、福祉、法律、家庭など幅広いジャンルでの相談窓口を設けています。
就職・労働:労働相談、メンタル相談、就職支援、経営相談
行政・法律:法律相談、税務・司法書士・行政書士相談
子ども・家庭:家庭相談、ひとり親支援、ネウボラ、教育相談
建築・不動産:不動産相談、マンション管理相談、耐震相談
福祉・障害支援:障害者就労、ひきこもり、成年後見、生活困窮
女性・人権:女性相談、法律相談、人権相談
市民活動支援:ボランティア・NPO相談
相談の多くは要予約です。詳しくは「くらしと福祉の相談窓口」(TEL:0467-61-3864)へ。
おわりに
子どもたちが文化芸術を通じて国境を越えてつながる経験は、未来の平和と創造の力につながります。鎌倉市の「東アジア文化都市2025」の取り組みは、今後も続々と展開予定です。
👪 P10–11:子育て・図書館・支援センターの催し
- 年齢別のおはなし会、赤ちゃんひろば、ベビーマッサージなど多様なイベント。
- 子育て支援センターでの体験講座や季節行事も充実。
🏢 P12:行政サービス・相談窓口案内
- 税金・住宅・介護・年金など暮らしに関する手続きやサポート情報。
- 市営住宅入居募集、相談会、敬老祝品の案内もあり。
🗓 P13以降:イベント情報・各種講座
- 高齢者向けの運動講座・ピラティス・文化活動体験教室。
- 青少年向けのものづくりワークショップや音楽祭。
- 環境・防災・健康・子育てなど多分野にわたる地域主催の講座や体験イベント。
🚨 防災特集:避難行動・備蓄・情報収集
- 津波避難のための「マイ・タイムライン」作成のすすめ。
- 災害発生時の対応フロー(DROP, COVER, HOLD ON)。
- 食料・水の備蓄や給水袋の準備、LINEや防災メールでの情報収集方法も紹介。
緊急時の行動、備えは万全ですか?
2024年7月30日、津波警報を受けて鎌倉市は災害対策本部を設置し、自主避難所の開設や帰宅困難者の一時滞在施設の準備など、迅速な対応を行いました。こうした災害は、いつどこで発生するかわかりません。日ごろからの備えと避難行動の確認が命を守る鍵となります。
避難行動:自分と家族を守るために
1. ハザードマップの確認
自宅・職場・よく行く場所が津波浸水想定区域内かどうか、避難所・避難経路も含めて確認しましょう。
2. マイ・タイムラインの作成
家族で「どこへ」「いつ」「どうやって避難するか」を事前に話し合い、行動計画を共有しておくことで、災害時に迷わず避難できます。
3. 地震発生時の行動
DROP:姿勢を低く
COVER:頭を守る
HOLD ON:揺れが収まるまで動かない
津波の危険がある地域では、揺れがおさまり次第、警報を待たずに高台など安全な場所へ避難しましょう。
4. 津波警報の理解
大津波警報:3m超(5m、10m区分あり)
津波警報:1〜3m
津波注意報:0.2〜1m
5. 外出時の行動
海の近くでは「津波フラッグ」を見たらすぐ避難。まちなかの海抜表示や誘導標識も目印に。
備蓄品と情報収集
◎ 備蓄品のポイント
在宅避難用:最低3日分の食料・水・常用薬(1人あたり水9L)
避難用:非常持出袋に加え、給水袋やポリタンクも準備
◎ 情報収集ツール
防災・安全情報メール
鎌倉市公式LINE:避難指示・避難所情報などリアルタイム通知
災害時の医療体制
いざというときに備え、医療体制を知っておくことも重要です。
医療提供体制の分類
重症:湘南鎌倉総合病院(災害拠点病院)
中等症:大船中央病院 ほか6病院(救急告示病院)
軽症:黄色い旗を掲げた市内診療所、巡回救護隊
極めて軽症:市民の応急手当(自助・共助)
さくらネット(医療介護情報共有)
登録制の電子ネットワークにより、災害時でも医療・介護の継続が可能に。
登録はこちら:[さくらネット(外部リンク)]
おわりに
地震・津波は「いつか来る」ではなく「いつ起きてもおかしくない」。備えることで、大切な命を守ることができます。ご家族や地域の方と一緒に、ぜひ今日からできることを始めてみてください。
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