皆さん、こんにちは。鎌倉ひとはこ代表の上岡洋一郎です。
秋分になって急に秋めいた気候になってきましたね。朝は寒くて毛布を使い始めました。
このコラムではコーチングのコーチのはさみさんと話した内容から上岡の考えを書いています。
地域に根ざした不動産の仕事と、「人と街のつながり」ができる手伝いができないかという新しい軸、会社の経営のことなど、まだまだ揺れ動いている自分の姿を素直に書いてみました。
悩みながらも進もうとしている過程を、あえてそのまま言葉にして残させてもらいます。
自分ごとの記事で恐縮ですが、笑覧いただけたら幸いです。

第1回のコラムでは、はさみさんとの対話の中で「平等」と「公平」の違いに揺れる自分の迷いや、本質の自分と“作られた自分”とのギャップについて触れました。
「委ねる覚悟」や「自分がいなくても回る組織」への憧れと難しさ、そして善意が押しつけになってしまうジレンマにぶつかっています。
まだ答えは見つからないけれど、“模索中であることをそのまま発信する勇気”をテーマに、少しずつ自分の価値観を言葉にしていく第2回目のコラム、どうぞ!
不安と季節の変わり目に
上岡
「うーん……実はですね、はさみさんの許可をいただけたら、今回のセッションをコラムにまとめたいと思ってるんですよ。弱みも含めて出すって話、前にもしましたけど、それをちゃんと記事にして、誰にでも見られるようにしたいなって思ってて。」
はさみ
「なるほど、いいですね。セッションでどういうことを話しているのか分かるのは素敵だと思いますよ。」
上岡
「ありがとうございます。前回のセッションから、コンサル受ける話やメンタルコーチングに行ったり、いろいろ動いてるんですけど……。でも実はちょっと弱り気味なんです。あ、季節の変わり目もあるかもしれないですけど。」
はさみ
「ふむふむ。そういうときにコンサルを頼もうと思ったのはどういう経緯だったんですか?」
上岡
「うーん……信頼できる相手に任せたいと思ったんです。自分の中で“ここはプロにお願いした方がいい”という部分があって。でも同時に、自分の中の“経営観”みたいなものがまだ揺れていて、不安もあるんですよね。」
はさみ
「ほう!では今回は、そんな不安になっているところから見つめていきますか。」
公平と平等のテーマ
上岡
「最近ですね、頭から離れないテーマがあって。“平等と公平”なんです。一緒に働くメンバーの報酬や働き方をどう整えていくか、すごく迷ってて。」
はさみ
「うんうん。上岡さんは平等と公平、どちらを選びたいと思ってますか?」
上岡
「感覚的には公平です。でも、平等も捨てきれてないんですよね。弱い立場の人に甘くなっちゃうとか、“かわいい後輩”に猶予を与えすぎちゃうとか。個人としてはそれでいいと思っても、会社の代表としては方針に落とし込む必要がある。そこが難しくて……。」
はさみ
「なるほどね。それが今の課題なんですね。」
上岡
「そうなんです。好き嫌いで差が出るのは避けたい。でも、僕自身はどうしても公平を選んでしまう。じゃあ教育方針としてどうするのか、そこをちゃんと決めないといけないなって。」
迷いと自己犠牲
上岡
「僕、大きな目標があれば自己犠牲してでも頑張れるんです。でも最近は、その“先”が見えにくくなってる。だから漠然と不安になってるんですよね。」
はさみ
「うーん……。正しいかどうかという“答え”を探すよりも、上岡さんにとっての“真実”を見つけることが大事なのかもしれませんね。過去の経験や体験の中に、その軸があるんじゃないでしょうか?」
上岡
「ああ、そうかもしれないですね。大学時代に子どもたちとキャンプをしたり、地域イベントを企画したりしたときのワクワク感……。ああいうのを続けたいって気持ちは、確かに僕の根っこにあるなぁって思います。」
はさみ
「うんうん。その“根っこ”を、今の経営とどうつなげるかが鍵ですね。」
オウンドメディアと未来像
はさみ
「今のオウンドメディアの活動も、そういう流れにつながってますよね。もしそれが事業として成立して、売上にもつながったらどうします?」
上岡
「いやぁ……止まらないと思います(笑)。日常も仕事も一緒くたになって一本の線でつながったら、僕はきっと無敵モードです。」
はさみ
「ふふ、それが上岡さんにとっての“納得感”なんでしょうね。」
上岡
「はい。“正しさ”にこだわりすぎると苦しくなる。でも“納得感”を軸にすれば、迷いながらでも前に進める気がします。うん。」
【コーチングコラム】「公平」と「平等」のあいだで揺れる自分
お墓参りの帰り道、ふと気持ちが沈み込んだのは季節のせいか、経営の不安のせいか。最近、眠れない夜と、起きられない朝が続いています。そんなとき、メンタルコーチのセッションで改めて考えたのは、「平等」と「公平」という言葉の重さでした。
湘南ひとまちを続けていくうえで、僕は何を大切にしたいのか。若手との関わり方や教育のスタンス、お金と感情、理念と現実のバランス。特に、未経験の松本さんとの関わりの中で、「可愛いから教えてしまう」「兄貴肌でつい背負ってしまう」自分に気づいたとき、代表としてのあり方に課題を感じました。
平等は、全員に同じだけ分配すること。公平は、それぞれに必要な分だけ支えること。でも、その境界線は曖昧で、僕自身の感情や主観に左右されてしまっている部分もあります。
理念に基づいて行動する仲間がほしい。その一方で、理念だけでは経営は成り立たない。「正しさ」がわからなくなると、迷ってしまう。でも、そんなときこそ、一歩引いて「自分はどうありたいか」を見つめ直す時間が必要なのだと思います。
今はまだ、明確な答えはありません。ただ、「誰ひとり取り残さない」世界を目指して、僕自身も迷いながら、進んでいきます。
セッションを終えて
今回のセッションは、「公平と平等をどう捉えるか」というテーマから始まりましたが、最終的には「自分にとっての根っこの体験」や「納得感」をどう経営に結びつけるかという問いにたどり着きました。
私はまだ迷っています。答えは出ていません。でも、この迷いを正直に表に出すことも、経営者として大事なことだと感じています。
読んでくださっている皆さんのご意見やアドバイスがあれば上岡まで教えてください!
一緒につくっていきませんか?
「誰一人取り残さない」と口にしながら、気づけば“できる人”しか活躍できない場になってしまう。
そんな矛盾を、私は心のどこかで感じていました。
でも、完璧じゃないからこそ、言葉にしていきたい。
理想と現実のあいだで揺れながらも、少しずつ、一緒にフェアな場所を育てていきたい。
湘南ひとまちは、そんな想いから始まった場所です。
もし何か共感してくれる方がいたら、ぜひ一緒にこの場を育てていきましょう。

はさみプロフィール
自然と人が共に豊かになる暮らしを求めて、湘南エリアを中心に活動するコーチ兼活動家。20代の頃に世界のエコビレッジを旅して、パーマカルチャーやマインドフルネス、コーチングなど、持続可能で平和な社会作りについて学ぶ。現在は「分断から統合」をキーワードに、人の内面を扱うコーチングを生業に活動中です。ライフワークとしてコミュニティガーデンづくりを行っています。ウクレレやマクラメ、暮らしの手仕事も好きです。資格:国際コーチ連盟認定ACC、パーマカルチャーデザイナー
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