【第27回】しょーちゃんコラム 「鎌倉での対話ワークショップ ”やさしい”ということば」

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私の住む鎌倉では、「対話」のワークショックを開催できる人が何人かいるので、定期的にワークショップが開催されています。

10月は、「詩をフェス」という、詩に関したイベントが開催されており、その一環として10月18日の夜は鎌倉市長谷の「BOOKS&ギャラリー 海と本」にて、対話イベントが行われました。

この夜は、いつも鎌倉で対話会を行っている方と、文筆や映像の世界で活躍され、著書も出されている関根愛さんという方がコラボしてイベントが開催されました。

会場は江ノ電の長谷駅から徒歩5分くらいで、奥まった場所にあったため少し分かりにくい部分もありましたが、大仏で有名な「長谷寺」がすぐ近くでした。今度、長谷寺を訪れる機会がありましたらまた寄りたいと思いました。

地域のイベントが翌19日にあったということで、幟があちこちに立っていました。

(写真・長谷の市の幟)

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写真がない部分も多いですが、ワークショップではまず、簡単な自己紹介を行い、その後でまずプリントをもとにトークの時間でした。

関根さんの著書のあとがきからの抜粋だそうで、まさに関根さんが日々、考えていらっしゃることだと言えるでしょう。

(写真・共生・のボード)

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写真にあるように「共生」と書いて「ともいき」と読みます。

そして、このワークショップでは、あえて「やさしい」を「優しい」に限定せず、ひらがなをベースにして皆で考えました。
私も多くのことを考えました。

まず、皆さんで共有したことを振り返ると、やはり多くが「優しい」の意味を含んだものとなりました。

「やさしい世界」という言葉となると、やはり多くの人は、「優しい」という意味の方で考えるということでしょうか。

(ただし、最初に「優しい」には限定せず、ひらがなをベースにして考えるという確認は皆さんで行いました、これには、「優しい」そして「易しい」という2つの意味が入っています)

(写真・やさしい・の意味をみんなで考えたボード)

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2時間ほど、濃い時間が流れました。

様々な人の多くの体験から素晴らしい話がたくさん聞けましたが、ここではその場で出た話と、私自身の体験から出た話を1つずつ紹介いたします。

ある方は、かつての勤務先で最初にお世話になった上司が、とても厳しい方だったそうです。

話を聞いていると、下手すれば単に理不尽だとも捉えられかねないような厳しい指導を受けたそうです。

しかし、そのおかげで、数年後に(18日の会に参加していた方が)別部署に異動した時、すぐに新しい部署での仕事に順応することが出来たそうです。そして、その後の社会人生活で、その時の上司からの厳しい指導の日々のおかげで、ほとんど余計な困りごとを抱えることはなく来ているそうです。

そして、(18日の会に参加されていた人が)その会社を退職する時、その上司に連絡すると、「よくここまで来たな」と、ねぎらいの言葉をかけて下さったそうです。

もしかしたらこう言うことこそ、本当の「優しさ」なのかもしれません。

特に今の時代、人から嫌われるような指導を後輩にするのは、一歩間違えるとおおごとになりますし、それが筋の通ったことであるとしても、「人に嫌われる勇気」が必要です。そこを、この上司はしっかりと貫いて、人を育てたのですから、素晴らしいことです。人生において、厳しい人とも出会うし、しっかり支えてくれる人もいれば、「優しい」人もいます。多くの人との出会いを大切に私も人生をしっかり生きたいと思いました。私自身は、どういう厳しさが本当の「優しさ」か、どういった人を信じればよいのか、未だに「ブレない軸」がないと感じています。その軸を自分の中に確立させていきたいと思っています。

そして私自身のことですが、高校時代の恩師のことを想い出していました。

結論から言うと、その恩師とは未だに交流があります。

恩師とは高校の時の担任の先生で、かつ私が所属していた部活の顧問という間柄でした。

高校時代、私は遅刻が多くて成績も悪く、部活も途中から真面目にやらなくなり、本当に先生を困らせていたと思います。

卒業後、何とはなしにその先生に年賀状を出すようになり、今でも私が育った静岡に行くと私はしばしば挨拶しに行きます。。

そして私は、成人してからメンタル疾患を患い、未だに正社員になれていません。そして、ある時期に発達障害を持っていたことも分かりました。

そのことで、私を差別的な目で見るようになり、離れて行った人もいたことは動かしようのない事実です。

この先生にも、私が30代の時に「カミングアウト」しました。

しかし、その後も変わらぬ態度で接して下さっています。

そのことが、私にはどれだけ救いになっているか分かりません。

やさしさ」。

その意味は絶対的な答えは出ないものかもしれませんが、私にとっては一方的に「ハンデを持った可哀そうな人」という視線で見られるのではなく、「ひとりのしょーちゃん」として見てもらえることが、1つのやさしさに触れることなのかもしれません。

皆さんはどうですか?

最後に、この日は「他人からあなたやさしいね」と言われることはうれしくない・・という話がでました。

これは、相手にとって自分が都合の良い存在になっている時、下に見られている時である証だ、ということでした。

なんだか、分かるような気がしました。

私自身、「優しすぎるから人に厳しくなれ」とまで言われたことがあるので、留意していこうと思いました。

(写真・辞書を書き換えると・・のボード)

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この日はこのように有意義な話がみなさんで出来て、あっという間の2時間半でした。

そして、下の写真のような辞書の書き換えになりました。なんとなく、ピンときます。

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鎌倉では今、この日のイベントも一貫だった「詩をフェス」という街を上げての詩のイベントを10月かけて開催しています。

平素から文学、そして歴史好きにはたまらない街である鎌倉。

皆さんもぜひ来て、そして住んでいる皆さんも、さらに「深く、楽しく」この街を考えてみると、きっとワクワクすることが次々出てきますよ!!

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この記事を書いた人

数年前に東北地方から移住してきました。様々な人の支えでこの街でくらしています。私は歴史好きであり、さらには地域のパワーが凄いこの街が今は大好きです。外部から来た者ならではの視点で、この街の魅力を発信していきたいです

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