こんにちは!湘南エリア中心にコーチやコミュニティ作りのお仕事をしています、はさみです。
突然ですがみなさん、「歴史とアートが溢れる鎌倉で、地域に愛されるカフェを開きたいな…」
そんな夢をみたことはありませんか?
今回は、そんな素敵な夢を描いたことがある方にこそご紹介したい鎌倉の「佐助カフェ」
そしてそのオーナー、島崎亮平さんのインタビューをお届けします。
「地域との関わりを大切に育ててきた佐助カフェを次世代に引き継ぎ、また新たな取り組みをしていきたい」と語ってくださった島崎さん。
記事を読んで、惹かれるものを感じた方はぜひご連絡をください。
(とにかく佐助カフェの空気感が最高なので、まずはこっそり遊びに行ってみるのもオススメです!)
その電話は突然に…
「とっても魅力的なカフェのオーナーさんがいるので、ぜひ話を聞いて欲しいんです!」
いつもお世話になっている上岡さんから、突然そんな熱い電話をもらったのはとある冬の昼下がりのことでした。学生時代には世界を旅してはローカルカフェに入り浸り、いまでは散歩しながらこだわりの強そうな湘南のカフェを探すのが趣味の私。そんなことを言われては行かないわけにはいかないと、裏鎌倉と言われる地域に優しく佇むアートなカフェ、「佐助カフェ」にお邪魔してきました。
一歩店内に足を踏み入れるとそこは、柔らかな自然光が差し込み、個性が惜しみなく散りばめられたアート作品、そしてコーヒーの香りが迎えてくれる素敵な空間で、ワクワクと好奇心がくすぐられます。
「この空間にはどんな想いや願いが詰まっているんだろう?」が聞きたくて、佐助カフェのオーナー、島崎さんにこの場を始めた経緯や大事にしてきたこと、そしてこれからの展望についてインタビューをさせていただきました。

お伺いした時はちょうどアート作品が展示中でした。
かつては世界各国を飛び回り、金融の世界で活躍されていた島崎さんが何を感じ、人の感性を思い返させるような、温かい交流の生まれるカフェを始めるに至ったのか。そこには「生きること」を楽しみたいという島崎さんのまっすぐな想いがあるように感じました。
歴史と自然の中で暮らす”佐助”という地域
鎌倉駅から、観光客で賑わう若宮大路とは反対側、西口改札からまっすぐ進んでトンネルをくぐると、駅前の喧騒が嘘のような静かな住宅街が広がります。鳥のさえずりも聞こえはじめる佐助という、三方を山に囲まれた谷戸(やと)の中にある地域です。

道路沿いにも緑おおい佐助

住宅街にもアートなお店があります。
佐助稲荷神社や銭洗弁天など、鎌倉の中でも有数の歴史を持つ神社があり、住宅地にも関わらず、様々な旅人が訪れます。山に囲まれた静けさも相まって「隠れ里」と呼ばれてきたこの地域は、昔から鎌倉幕府の要所もあり歴史的にも興味深い場所です。今でもハイセンスなギャラリーやカフェ、ショップが点在しています。
白壁と木漏れ日が彩る、心地よいカフェ
そんな佐助エリアで、佐助稲荷神社や銭洗弁天などに向かう道すがら、ふと開けた場所で5年前からコーヒーの香りを届けているのが「佐助カフェ」です。
木々に囲まれた白壁の2階建ての建物は、住宅を改装したカフェ。大きな窓から自然光が差し込み、庭の緑と室内の明るさが溶け合う空間となっています。席数は室内が18席、テラスにも座れます。
コーヒーを片手に、アートや読書を楽しむための場所で、置いてある設備も着飾らず、センスが良いものたち。居るだけで心身がほぐれていくような空間です。
随所に手書きの文字やアート作品があることも、心地よさを演出してくれています。
「四角いビルを飛び出して、感性を取り戻したかった」

佐助カフェのことをワクワクしながら話して下さる島崎さん
来る人の心や感性が開くような佐助カフェを始めたのは、オーナーの島崎亮平さん。かつては国連の職員や投資銀行の代表を務めるなど、世界を飛び回りながら金融やビジネスの現場でご活躍されてきましたが、50代の時、そんなサラリーマン生活に区切りをつけ、この土地でカフェを始めました。
誰もが羨むような東京での肩書を捨てて、小さなカフェを開く。誰もが不思議に思うその転身には理由がありました。一つは、サラリーマン生活で感じていた違和感です。
島崎さんにとって、カフェは学生時代からの夢でした。
「高校や大学時代から喫茶店が好きで、週末に本を買っては喫茶店で読むのが楽しみでした。そこでコーヒーの香りや、人の表情、料理の味や緑を感じる時間がすごく好きで、大学卒業時にもカフェをやりたいと思っていました。一旦は諦めて会社勤めをしたものの、ずっといつかやりたいという思いは持ち続けてたんですよね。」
ところが、その気持ちとは裏腹に30〜40代は仕事に忙殺される日々を送っていく事になります。朝は疲れが残る中の出社。夜は接待が続いて帰るのが朝になることもよくあったそう。そして体に不調が出るようなプレッシャーある仕事に邁進し続け、四角いビルの中で働いて帰って寝るだけの日々を送っているご自身を省みた時「感性がつぶれていくのだけは避けたい」と思ったそうです。
そしてもうひとつ大きなきっかけになったのは東日本大震災。「当時、自宅が停電したのですが、周りの人たちと全く交流がなく、このままではいけないと感じました。地域との繋がりをもっと大切にしたい。そんな思いが強くなりました」
そうして、地域に繋がりを生み、感性を取り戻すようなカフェを開きたいと始めたのが、この佐助カフェでした。
この場所は、島崎さんのご自宅から駅まで毎日通勤で通っていた場所でした。「朝、バイクで駅に向かうとき、この道がとても気持ち良かったのを覚えています。朝の澄んだ風を感じられ、緑も多くて。」その特別な空気感が長年のカフェの夢と重なり合い、この地での開業へと結びついたそうです。
人が行き交い、出会う交差点のような場所

観光客も地元の人も寄りやすい雰囲気の入り口
「このカフェの良さを、あえて一言で表すなら『クロスロード』という言葉が適切かなと思います。」
島崎さんはそう語ります。
実際、カフェには様々な人々が訪れます。観光客や地域のご高齢の方、若手アーティスト、地域コミュニティの仲間などなど。一杯のコーヒーや、飾られたアートやイベントをきっかけに様々なバックグラウンドを持つ人々が自然と会話を交わし、偶発的な新しい繋がりが生まれていく。その繋がりが佐助カフェの魅力を作り出していました。

気軽にアートについて語れる場所

アートがあるとどんどん人が集まってきます。

そこに美味しいご飯があったら言うことなしですね!
アートと地域福祉が交差する場所へ
そうした人々との交流の場となった佐助カフェは、単なる飲食の場を超え、アートと地域福祉が自然に交わる空間として発展してきました。
島崎さんが発案して定期的に開催なさっている「かま展」というアートイベントでは、地域の高齢者から若手アーティストまで、のべ100人ほどの多様な人々が、作品を佐助カフェに持ち寄る一大イベントになっています。
このイベントで特に大事にしているのは、アートを表現する人は、プロフェッショナルである必要はないこと。プロでもアマチュアでも、あるいは障害を持つ人も、それぞれの表現を通じて自分らしさを見つけていくことを大事にしています。
「アートには色々な形があります。佐助カフェにあるアートは、元気が出たり、視点が広がったり、日常が支えられたり、少しだけ変わるような、そんな変化をもたらすものだと思います。」
ここに自分の作品を展示することを”生きがい”と語るご近所に住む高齢の女性の話はとても印象的でした。見る側だけでなく、作者がその人らしい表現をすることで、生きていることを実感できる。そして、来た人が、そのアートを見て、聴いて、自分も生きていると感じ、豊かさを感じてくれる。1つのアートを通してそんなエネルギーの循環が生まれているのが「かま展」でした。
生きている豊かさを思い出すためのアートに日常的に出会うことを島崎さんはとても大事にしています。
地域に根ざした福祉の形
アートの活動と並行して、島崎さんは地域福祉の新しい形も模索しています。「気になっているのは、独居の高齢者の方々です。この間も、ここに来て『1週間ぶりに人と話した』という地元のおばあちゃんがいました。」
人が多く行き交う鎌倉ではありますが、佐助地域も御多分に洩れず、高齢化が深刻な問題になっています。
今後は、宅配弁当サービスを通じた見守りや、高齢者が気軽に立ち寄れる「老人カフェ」の展開なども視野に入れながらそうした活動に力を入れたいと話す島崎さん。「佐助、梶原の人たちは団結があるというか、アイデンティティを持っている人が多い。今後はカフェ営業を若い方に任せていきながら、地域の方々と協力して、新しい形の地域福祉を作っていきたい。」
若い世代の挑戦の場に使って欲しい。
すでに地域の中で、大切な役割を果たしている佐助カフェ。ご自身も「地域福祉に向けた新しい挑戦を」と考えている島崎さんは5年間で育ててきた佐助カフェという場を若い世代へと引き継いでいってもらいたいと考えています。
「本来”カフェ”という場所は、若い人が、周りの人を巻き込んで作っていく場所であるべきだと思います。」
でも今の時代、賃料や材料費が高過ぎて、飲食業を初めて、特に若い世代が始めることはとても難しい。だからこそ佐助カフェは、そうした次世代の方々を応援したい!という思いがあります。
「想いさえ合えば、好きにやってもらっても良いと思っています。佐助カフェのブランドを残し、僕もしっかりサポートをする。将来はここでずっとやってもらっても良いし、卒業して別の場所でカフェを開業しても構わない」
次の世代へ繋いでいく
島崎さんの新しい取り組み、そして佐助カフェという場をさらに地域を繋ぐ場としていく為、佐助カフェの運営・調理を担ってくれる、将来の店長候補を探していくということです。島崎さんご自身ももちろんお店にはいられますが、アートや地域福祉の活動をより一層推し進めるために時間を割くべく、日々のカフェという場を一緒に育ててくれる人を探していきたいというのです。
大事にしたいのは、これまでお伝えしてきた佐助カフェという場の想いに共感して、一緒に育てたいと思ってくださる人。カフェの営業を通じて、お客さん同士の出会いやアートの交わりに熱意を持つ人。人と人とが出会い、自然や食べ物、アートから感性が取り戻されていく場所を支えたい人です。
峠の茶屋として

若い世代と一緒に作り上げていきたいと話す島崎さん
「思い描いているのは、峠の茶屋のような、お茶を飲みながらちょっと一息つける場所。人が集まって、社会での立場や肩書からちょっと抜け出して、自然体な繋がりや交流が生まれるそんな場所です」という島崎さんの言葉が、佐助カフェの本質なのかもしれません。
鎌倉時代から隠れ里でありながら要所でもあった佐助。今、アートと地域福祉という新しい茶屋のあり方が生まれようとしています。
今回、とても印象的だったのは島崎さんが、人が持つ「感性」をとても大切にしていることでした。島崎さん自身が感性を大切に愉しんで生きていること、その延長線にカフェがあり、アートや地域福祉というテーマが浮かび上がっていることがとても自然で、素敵なあり方のように、私の目には映りました。
これからの佐助カフェ、そして島崎さんの活動がどのように発展していくのか、今後も注目していきたいと思います。
皆さんもぜひ楽しみにお待ちください!
インタビュー:Hasami
Hasami プロフィール
自然と人が共に豊かになる暮らしを求めて、湘南エリアを中心に活動するコーチ兼活動家。20代の頃に世界のエコビレッジを旅して、パーマカルチャーやマインドフルネス、コーチングなど、持続可能で平和な社会作りについて学ぶ。現在は「分断から統合」をキーワードに、人の内面を扱うコーチングを生業に活動中です。ライフワークとしてコミュニティガーデンづくりを行っています。ウクレレやマクラメ、暮らしの手仕事も好きです。資格:国際コーチ連盟認定ACC、パーマカルチャーデザイナー
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