今回のコラムでは、鎌倉市の取り組みである「FIKAプログラム」について取り上げたいと思います。
そもそも、FIKAとはどういうことなのでしょうか。
FIKAとは、北欧の習慣で、甘いものと一緒にコーヒーブレイクを楽しんだり、軽食を摂るなどの時間の事で、北欧では重要な「コミュケーションの手段」と考えられています。
参考:COFFEE TOWN「スウェーデンのコーヒーブレイク、FIKA(フィーカ)とは?」
教会での礼拝と同じくらい、「10時と15時には仲間たちとFIKAを楽しむ」ことは、重要なライフワークとして認識されているようです。
長い冬、屋内にこもりがちになる北欧では、FIKAを行うことにより、心身のバランスをとっている面があるようですね。
そして鎌倉市では、2年前から「FIKAプログラム」を実践しています。
根底に「FIKA」の理念を置きながら、「鎌倉市フォルケフォイスコーレ事業」として行われています。
「フォルケフォイスコーレ」とは、デンマーク発祥の成人教育機関で、人生の様々な場面で自分を見つめなおすための時間を過ごす場所とされています。
私自身も後述しますが、「FIKAプラグラム」に複数回参加しているものですが、「自分を見つめなおし、自分を探し、向き合う」時間は作れた、と本当に実感があります。
鎌倉市のFIKAプラグラムでは、「いもいも」という委託業者の方々がファシリテーターとして進行してくださり、2パターンで進行します。
1つ目は、「表現コミュケーション」。
例を挙げれば、お題を与えられたものを自分のジェスチャーで表現する、しかし、お題を与えられた人しかその答えは知らない・・というゲームがあります。
それをリレーでつなぎ、結果、どのような答えになるか。
「答えがあっていれば良い」「間違っていればダメ」という概念はほとんど関係ありません。
他のゲームも含めて、「楽しんで、自分をさらけ出せれば」良い、そんな時間でした。
もう1つは、「対話の時間」。
後日、別記事にまとめますが、「対話」と「会話」にはそもそも明確な違いがあり、「対話」は明確な意図によって行われ、相手との相互理解を目指すものであり、とりとめのないものも含む「会話」とは異なるものです。
私の理解では、この「対話プログラム」に、このFIKAプログラムの真髄が詰まっていると感じています。
2年前に、最初の参加をしたときは、初回に材木座海岸で焚火を囲んで「対話プログラム」をしたことによって、最初から関係が深くなったと感じています。
「対話プログラム」において、自分の事や身近なこと、仕事のこと、「なりたい自分」のこと・・など、焚火を囲みながら話せば、きっと関係が深まる、そんな感想を持っています。
最後に、私自身が2回参加して、今思っていることですが、極論を言えば、「私が今、鎌倉で踏みとどまっていられるのは、2年前に思い切って最初の参加をして、多くの仲間が出来たからだ、ここを離れたくないと心底思える理由がその時、初めて自分の中に出来たからだ」と確信しています。
他の参加者も、それぞれの背景は異なれど、「それぞれに、自分探しをしたい」人たちが集まるところで、多くの人たちと出会い、深められたあの時があったからこそ、その後、紆余曲折があっても、この土地に踏みとどまっていられる原動力に間違いなくなっています。今秋は、2回目の参加をして、また新たな出会いにも恵まれました。
道に迷っている人や、地域の中で「私の居場所はどこ?」と言う感じでもがいている人などは、鎌倉市FIKAプログラム、存在を知っているだけでも損はないかも知れません。
投稿者プロフィール
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40代男性。転勤族の子どもとして生まれたため生まれ故郷が無いことが今となっては各地と知ることが出来た強みでもあり、絶対的アイデンティティがないという弱みでもあります。
これから、この鎌倉にまつわることを中心に様々に発信していきます。趣味は読書とか、旅行とか様々にありますが、趣味というより生き甲斐はTHEYELLOWMONKEYの世界観に触れること、静岡育ちなので大相撲の静岡出身関取を応援すること、地域の人々と語らい、多くの刺激を得て、自分もパワーをもらうことです。
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